感情の起伏を抑えると長期的には自由になる
感情を抑えることと発露すること
感情の起伏は
誰にでもある。
感情の起伏を抑えると
私はどうも窮屈で
身動きが取れなくなるような気がする。
でも、もしかしたらそれは
私の勘違いかもしれない。
感情を抑えるのが
問題なのではなく
その感情を無視して
なかったことにするのが
問題なのかもしれない。
感情に気づき認めたら
それを発露するなど
必要ないのかもしれない。
自分の感情の扱いを
掴み切れなくて
考えあぐねていた私には
素晴らしいメッセージだ。
松任谷由実さん、画家の下條ユリさん @yurishimojo との鼎談をしている時、ああ、なるほどなあ、と思うことがあった、ユーミンが、一時の自由を求めると、かえって不自由になる、という意味のことを言ったのだ。
たとえば、感情の起伏を発露すると、その時は「自由」に感じるかもしれないけれども、そのことによってかえって自分のやりたいことができなくなるかもしれない。そのことを、ユーミンは、「ブランド」という言葉で表現した。感情の起伏を超越した、長く培っていく、信頼のようなもの。
ユーミンは、以上のことを、立教女学院の後輩であるという下條ユリさんに対する先輩の「アドヴァイス」のような感じで言っていたのだが、凄い叡智だなと思った。桑原茂一さんは、ニコニコして聞いていた。それから、ユーミンは、「もっとも、いつか、全部憂さ晴らしして爆発しちゃうかも」と笑った。
感情の起伏を押さえて、「ブランド」を維持することで、長期的にはかえって自由になる、という叡智を、ユーミンはご実家の呉服屋という生業から学んだのだと、さらっと言った。
感情の起伏を押さえて自由になる昨日、桑原茂一さん @moichikuwahara の企画で、松任谷由実さん、画家の下條ユリさん @yurishimojo との鼎談をしている時、ああ、なるほどなあ、と思うことがあった、ユーミンが、一時の自...
Posted by 茂木 健一郎 on 2015年10月29日