月のうろこを食べるへび

マトモじゃないわたしがマトモに生きようとする奮闘記。夢の記憶、どこかで見た景色、ふと感じたこと。思うままに書いていきます。

落語はじめ

このところ、心が不安定。

 

睡眠障害が続いているせいかもしれない。

 

原因は、最近私のこころを汚染しかけている
思春期みたいな得体の知れない不安感だと思う。


自分がアップデートしようとしている、
変化のサインだと

前向きにとらえようと思う。


落語


このところ、

落語を見るととても落ち着く。

 

最近見始めたばかりだけど、

今のお気に入りは、

立川談春さんと、

二代目桂枝雀さん。

 

立川談春さん


【落語】立川談春/包丁(2002年) - YouTube

 

流れるような美しい日本語。

落ち着いた声色。

 

 そして、男の色気がムンムンしてる。

 

話を聞いていると、不思議と心底落ち着くわ。

 

二代目 桂枝雀さん


二代目桂枝雀 - 宿替え - YouTube

 

天才落語家と呼ばれる枝雀さん。

ひょうきんな芸風だけど、

実は、とてもストイック、芸術家気質だった方なのだそう。

 

親交のあった二代目桂春蝶さんの息子さん、

三代目桂春蝶さんとのエピソードが面白い。

 

三代目春蝶さんが小学生だったころ、

お食事に呼ばれた枝雀さんが、彼にある質問をする。

(この中身はまた今度)

 

その答えを聞いた枝雀さんが

春蝶さんの手を両の手で固く握り、

「私は、あなたと同じ星から来ました」

といって、食事もせずに帰っていったそうだ。

 

子供に対しても大人に対するように接し、

まっすぐ向きあう方なのだと、衝撃を受けた。

 

おそらく、

落語に対してもそのような

まっすぐな態度なのだろうことは

容易に想像できる。

 

ストイックな気質のためだろう、

晩年、芸に行き詰って自殺してしまったそうだ。

 

二代目 桂春蝶さん


桂春蝶 「昭和任侠伝」 - YouTube

 

二代目春蝶さん。

これは音声のみだけど、いつか動画を探して見たいと思う。

 

先ほどの、枝雀さんの食事の話。

食事もせずに勝手に帰って行った枝雀さんだけど、

二代目春蝶さんは怒らない。

むしろ、その感覚に共感したそう。

 

いわゆる”常識”で考えると、

非常識で無礼な態度、と言えるかもしれないけど

それの感覚を共有し、尊重しあえる間柄だったからこそ、

芸を極められたのでしょう。

 

苦悩も多かったでしょうが、

その苦悩を抱えながら創造性に心底向き合えたのは

素晴らしいことだと思う。

 

二代目春蝶さんは、

細い体にコンプレックスを抱えていたらしく

自分にはない”強さ”を求めて

任侠ものの映画をよく観ていたのだそうだ。

 

二代目枝雀さん、二代目春蝶は亡くなられたけど、

その血を継ぐ方、三代目春蝶さんのお話を

きっと近いうちに聞きに行きたい。